セネガル国境を越えてマリに入国し、さらに内陸へと進むにつれ、
前時代的な生活風景はより時間を遡りはじめる。
小さな集落には電気など通っているはずもなく、
その数もセネガルの時に比べて半減するので、
水分、食料補給を間違えると大変な事となる。
国境と国境の間である緩衝地帯にある小さな町で一泊し、
まずは80km先のKayes(カイス)と言う町まで走った。
ニジェール川に沿って広がる町は思っていたよりも大きく、
活気もあり、観光国だけにホテルの数も充実している。
道ばたでは氷にシロップをかけたモノを袋に詰めて売っていて、
かき氷をビニール袋に入れただけのような飲み物なのだが、
これが50CFA(約8円)で、見つけたら必ず2袋は買ってしまう。
ここから首都のバマコまではしばらく山道を走る事になり、
数年前までは未舗装でかなり過酷な道だったようだ。
舗装された現在でも走りやすさはましたものの、
ひたすら暑い大自然の中を走るのは過酷だった。
今まで以上に景色の美しさを感じられるが、
景色が良い時ほど過酷なものであり、
それを楽しめなければ自転車旅は続かない。
とは言っても、同じ様な景色に飽きて来る時もあり、
そんな時はバスや車をヒッチハイクし、次の町まで運んでもらう。
そんな気ままな旅をしながらバマコまで辿り着き、
中心地から少し東に離れた場所で宿をとった。